日立の 過熱水蒸気機能を搭載した ヘルシーシェフシリーズ 27Lの実力を徹底検証
日立の 過熱水蒸気を搭載した オーブンレンジ「ヘルシーシェフ」は、忙しい家庭の味方になる新機軸を詰め込んでいます。今回検証するのは MRO-S7C H、カラーは チャコールグレー。本体サイズは幅483×奥行388×高さ355mmで、設置スペースを取りつつも庫内はしっかり確保。ハンドルを含む最大奥行は約440mm、ドア開放時の奥行は約662mmと、日常のキッチン動線を邪魔しません。
まず注目は加熱方式の多様さです。レンジ、オーブン、グリルに加え、スチームと過熱水蒸気の組み合わせで、焼き物の表面をこんがり仕上げつつ内部はふっくらジューシーに仕上げられます。庫内有効寸法は幅約375×奥行約323×高さ約213mmと、パン作りや大きめの皿料理にも対応しやすい設計。内部はアルミ蒸着などの加工が施され、清掃性にも配慮されている印象です。
操作の要となるのは重量センサーと蒸気・温度センサーの組み合わせ。重量センサーは食材の分量を感知して、適切な出力や時間を自動で補正する機能を支えます。蒸気と温度のセンサーは、食品の中心温度を見ながら過熱水蒸気をコントロールするため、生焼けの心配を減らしてくれます。実際に使ってみると、肉料理の内部まで均一に火が回り、野菜の水分を逃さずに仕上げられる場面が多く、健康志向の方には特に魅力的です。
自動最大1,000W のレンジ出力は、朝の温めや解凍にも余裕を感じさせます。手動の設定は 600W、500W、200W、100W 相当と細かく分かれており、微妙な加減を狙う料理にも対応可能。これにより、冷凍ピザの表面をカリッとさせつつ中まで均等に熱するといった、従来機の悩みを解消できる場面が増えます。デザイン面では チャコールグレーのボディがキッチンのアクセントになり、ガラス扉の透明感と合わせて高級感を演出します。
ここからは長所と気になる点を整理します。良い点の第一は、過熱水蒸気と重量センサーの組み合わせによる“焼き・蒸し・解凍”の多用途性です。食材の種類を変えても、内部温度と水分のバランスを崩さず仕上げられる点は、日々の料理の幅を広げてくれます。次に、27L の容量に対して本体サイズが比較的コンパクトな点。一人暮らしからファミリー層まで、設置場所を選ばず27Lの余裕を感じられます。さらに内部床板の取り外し・清掃性にも気を配っており、油汚れや蒸気の結露跡を落としやすい設計です。
一方で気になる点も正直に挙げておきます。まず、機能が多いゆえの操作UIが若干複雑と感じる場面があります。初期設定やおすすめメニューを一度理解しておくと、日常の使用はスムーズですが、初見でのハードルは低くありません。次に、庫内の照明が控えめで、暗めのキッチンでは庫内の状態が把握しづらい時があるかもしれません。最後に、過熱水蒸気を活用する分、水タンク周りのこまめな手入れが必要になるケースも。適切な清掃を怠ると、蒸気の力が薄まる可能性がある点は、長期使用時の留意点です。
| 評価項目 | 評価 |
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| デザイン | ★★★★☆ |
| 機能性 | ★★★★☆ |
| 価格満足度 | ★★★☆☆ |
| 総合評価 | ★★★★☆ |
総括として、日立の 過熱水蒸気機能を搭載した オーブンレンジ「ヘルシーシェフ」の 27Lモデルは、調理の自由度と効率を大きく高めてくれる一台です。日々の献立作りを楽しくしたい方、忙しい時間帯でも美味しく仕上げたい方には特におすすめ。清掃性とデザイン性も両立しており、長く付き合える相棒になるでしょう。気になる点に目をつぶらず、実際のキッチン環境に合わせて賢く使いこなすことで、その真価を発揮します。