Victor ビクター JT-V31 AM/FMステレオチューナーのレビュー
VictorのJT-V31は、コストパフォーマンスに優れたAM/FMステレオチューナーです。今回は、この製品の特徴や実際の使用感について詳しくレビューしていきます。
まず、外観についてですが、シンプルでありながらも高級感を感じさせるデザインです。コンポーネントの良さを生かしつつ、合理化された生産工程により、手頃な価格で提供されています。この点は、コストを重視するユーザーにとって大きな魅力ではないでしょうか。
次に、音質についてですが、主要回路には高集積度ICが3つ使用されており、音の透明感やクリアさが際立っています。特に、IF段には4レゾネーター型セラミック・フィルターを採用しているため、選択度と伝送特性の両立が実現されています。この技術は、従来のセラミックフィルターに比べて格段に優れた性能を発揮します。
また、MPX部に新型のPLL・ICが採用されていることで、セパレーションや歪率も向上しています。特に19kHzのパイロット信号をカットするLC共振フィルターの効果は大きく、テープ録音時のビート干渉を防ぐための設計が施されています。このような細かな配慮が、音質向上に寄与していることを感じました。
ただし、気になる点もいくつかあります。例えば、チューニングの際にダイヤルの精度がもう少し高ければ、より快適に使用できると思います。温度特性の良いコイルを採用しているとはいえ、周辺環境によっては若干のドリフトを感じることもありました。
以下に、この製品に対する評価をまとめてみました。
| 評価項目 | 評価 |
|————–|————|
| デザイン | ★★★★☆ |
| 機能性 | ★★★★☆ |
| 価格満足度 | ★★★☆☆ |
| 総合評価 | ★★★★☆ |
全体として、VictorのJT-V31は、音質とコストパフォーマンスに優れたAM/FMステレオチューナーです。特に音楽を楽しむ方には、音質の良さを実感できる製品であり、コストを抑えたい方にもおすすめです。
ただし、チューニングの精度やダイヤルの感触については改善の余地があると感じました。これらの点を踏まえた上で、音楽を楽しむための一台として、ぜひ検討してみてください。