ソニー(SONY) 7.1ch マルチチャンネルAVレシーバー STR-AN1000のレビュー
近年、家庭でのエンターテイメント環境がますます進化していく中で、音質や映像のクオリティに対するこだわりを持つ人々が増加しています。そんな中で、ソニーが誇る7.1ch マルチチャンネルAVレシーバー STR-AN1000は、まさにこのニーズに応えるべく設計された製品と言えるでしょう。ここでは、このAVレシーバーの魅力や特長を詳細にレビューしていきます。
まず、この製品の際立った特徴の一つは、ソニー独自の立体音響技術「360 Spatial Sound Mapping」によって、実現される臨場感あふれるサラウンド体験です。7チャンネルのスピーカーと2つのサブウーファーを活用した構成により、映画や音楽を鑑賞する際に、まるでその場にいるかのような没入感を得ることができます。
さらに、最新の自動音場補正機能「D.C.A.C. IX」が搭載されており、付属の測定マイクを使用することで、各スピーカーの配置を3次元で精密に測定し、音場を補正してくれます。この仕組みにより、スピーカーの「距離」「音圧」「周波数特性」「角度」が正確に調整され、極めて高品質な音質が実現されます。
次に、評価項目を整理した星評価表を見てみましょう。
| 評価項目 | 評価 |
|————–|————|
| デザイン | ★★★★☆ |
| 機能性 | ★★★★★ |
| 価格満足度 | ★★★☆☆ |
| 総合評価 | ★★★★☆ |
デザインに関しては、シンプルでありながら高級感のある仕上がりが印象的ですが、サイズが少し大きめなため、設置場所に関しては注意が必要かもしれません。それでも、設置スペースに余裕があれば、その存在感は十分に魅力を放ちます。
次に、ブラビアとの接続による「アコースティックセンターシンク」機能について触れておきます。この機能はセンタースピーカーと組み合わせることで、映像と音が見事に一致し、より一層の臨場感が生まれます。この機能を活用して映画を観ると、まるで映画館にいるかのような没入感を体験できるでしょう。
音楽の再生においても、このAVレシーバーはハイレゾ音源に対応しており、最大DSD11.2MHzや192kHz/24bitの音源を余裕で再生することが可能です。特に360 Reality Audioに対応しているため、さまざまな高音質の音楽コンテンツを楽しむことができます。
ただし、使用する際にはいくつか気になる点もあります。特に、設定がやや複雑なため、初心者には少々ハードルが高いかもしれません。音場補正を行うために測定マイクを使用する必要があり、最適な設定に辿り着くまでに時間がかかることもあります。また、HDMI2.1に対応しているため、最新のゲーム機や映像機器との接続においては、全ての機器が対応しているかを確認することが重要です。
映像面では、8K/60Hzおよび4K/120Hzの映像信号に対応しており、Ultra HDブルーレイやHDR10、Dolby Vision(TM)など、さまざまなフォーマットに幅広く対応しています。特に、動きの速いゲームをプレイする際には、低遅延でスムーズな操作が実現できるため、ゲーマーにとっては非常に嬉しいポイントです。
総じて、ソニーの7.1ch マルチチャンネルAVレシーバー STR-AN1000は、音質、機能性、デザインのすべてにおいて高いレベルを誇る製品です。特に音響にこだわる方や、映画や音楽をよりリアルに楽しみたいと考えている方には、強くお勧めできる一台となっています。少々の設定の手間を気にしないのであれば、家庭でのエンターテイメント体験を大きく向上させてくれることでしょう。



