「現役を引退した後に資産運用を始めたい」
「定年退職後に投資を始めるのは問題ないの?」
現在、50代から60代の方々が「これから資産運用を行いたい」と考える際に、どの投資商品を選ぶべきかに悩む人が多く存在します。
現役世代とシニア世代では、投資手法がまったく異なることを理解しておくことが重要です。
現役世代と同じような投資スタイルを続けると、思わぬ大きな損失を被るリスクが高まります。
この記事では、
・シニア世代が避けるべき投資商品の特性
・シニア世代が重視すべき投資のポイント
この2つのテーマについて詳しく解説していきます。
この記事を通じて、シニア世代にとって最も適した資産運用の方法や選ぶべき投資商品についての理解が深まることでしょう。
さらに、シニア世代の家族がいる方々が「資産運用をしたい」と相談された際に、適切なアドバイスができるようになるため、ぜひ最後までお読みいただければ幸いです。
現役世代とシニア世代の投資法の違いとは?
現役世代は長期的な積立を行い、積極的に運用する傾向がある
20代から40代にかけて多くの人が実践している投資手法には、つみたてNISAやiDeCoなどの非課税制度を利用するケースが目立ちます。
この世代は、今後も働き続ける期間が長いため、長期にわたって投資商品を保有し、定期的に積立を行うことで資産運用を進めることが可能です。
また、ある程度のリスクを伴う投資に対しても挑戦できるため、資産運用の一環として積極的な運用を行いたいと考える人が多いのです。
シニア世代は安定した運用とバランスの取れた投資を志向
一方で、シニア世代は現役時代に蓄えた貯蓄や退職金といった一定の資金を持っていることが一般的です。
しかし、定年を迎えた後は収入が減少するリスクや年金生活を送る人も多いため、安定した運用を通じて持続的な配当収入を得たいと望む方が多いのです。
そのため、ハイリスク・ハイリターンの投資よりも、保有している資産を減少させないことを基本にした運用を考える人が多いようです。
シニア世代が避けるべき投資商品の5つの特徴
資産運用の基本原則は現役世代とシニア世代で共通していますが、中には買ってはいけない投資商品も存在します。
ここでは、その特徴を5つご紹介します。
特徴①ハイリスク・ハイリターンの投資商品は避けるべき
価格変動が大きく、ハイリスク・ハイリターンの投資商品は、成功した場合には大きな利益を得ることができますが、失敗した際には莫大な損失を被る恐れがあります。
シニア世代で投資を始める人には、大きな利益を追求してしまい、ハイリスクな投資商品に手を出してしまう傾向が見られます。
もし、今の資産を減らさない運用が目的であれば、ハイリスク・ハイリターンの投資は向いていません。
自分のリスク許容度に基づいて、投資先を選ぶためには冷静な判断が求められます。
特徴②コストが高い商品
シニア世代でこれから投資を始める方の中には、銀行や証券会社の窓口で商品を選ぼうとする方がいらっしゃいますが、それはリスクを伴います。
金融機関で提供される商品の中には、運用中や売買時にかかるコストが非常に高いものが存在します。
複数の金融機関から商品を比較したり、インターネットを活用して商品の評判を確認してから購入することをおすすめします。
特徴③現金化に時間がかかる商品
投資商品の中には、現金化に時間がかかるものもあります。
シニア世代では急な病気や介護が必要になる場合があるため、現金化に時間を要することが精神的な負担となり得るのです。
一部の債券や、相場の変動に影響を受けにくいヘッジファンドなどの投資商品は、現金化に時間がかかるためあまりおすすめできません。
特徴④理解しづらい投資商品
現在ではほとんどの投資商品に関する情報はインターネットで調べることができますが、投資を始めたばかりのシニア世代にとっては理解が難しい内容の商品も存在するかもしれません。
高齢になるにつれて理解力や判断力は低下してしまうため、投資に関しては身近な人からアドバイスを受けたり、自分自身が価格変動や資産の変化を理解できるような投資商品を選ぶことをお勧めします。
特徴⑤「うまい話には裏がある」ことを忘れない
シニア世代から投資を始める際には、金融リテラシーが低く、判断力や理解力が衰えているため、「絶対に儲かります」といった詐欺まがいの投資商品に引っかかりやすい傾向があります。
投資の世界においては、絶対的なものは存在しません。上手い話が持ちかけられた場合は、一度他の人に相談することや、時間を置いてから判断することが重要です。
まとめ:シニア世代が知っておくべき資産運用のポイントは?
ライフプランと投資目的に合った商品を選ぶことが重要
シニア世代の投資目的は、主に現在の資産を減少させずに、安定した配当収入や利息を得ることです。
にもかかわらず、ハイリスク・ハイリターンの投資を行うのでは、目的に合致した投資にはなりません。
自分自身のライフプランを策定し、それに見合った投資商品を選ぶことが非常に重要です。
定年退職後にいきなり資産運用を始めるのではなく、その前から少しずつでも良いので、自分で判断できる能力を養い、ライフプランに適した資産運用をできるように準備を進めていくことが大切です。
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