買ってはいけない！アメリカ産牛肉本当のところは？

スーパーマーケットで買い物をしていると、肉売り場に目を向けた際、国産の牛肉に対して明らかに安価なアメリカ産や他の海外産の牛肉が目に入ることがあるでしょう。

時には、半額近くの価格で販売されていることも少なくありません。

「高いものは安全で、安いものは危険」という単純な法則が必ずしも当てはまるわけではありませんが、こうした価格差にはどうしても注意が引かれるのが実際のところです。

そこで、今回は海外産の牛肉が本当に安全なのかどうかについて、詳しく探っていきたいと思っています。

この記事を通じて、以下のポイントについて深く理解を深めることが可能です。

・なぜ海外産の牛肉が危険視されているのか、その具体的な理由について詳しく学ぶことができる。

それでは、ぜひ最後までお付き合いください。

アメリカ産の牛肉は本当に危険なのか？
精肉コーナーだけが問題ではない！？
まとめ

アメリカ産の牛肉は本当に危険なのか？

まず最初に、最近の報道では「発がんリスクを持つ『肥育ホルモン』が含まれるアメリカ産牛肉の輸入量が急増している。アメリカの牛肉輸入量は前年の122％に達した」という情報があります。

アメリカとの間で牛肉にかかる関税が引き下げられた結果、アメリカ産の牛肉が急速に市場に流入しています。

加えて、アメリカ産牛肉には、牛の成長を促進し、飼育コストを削減するために、天然または合成の性ホルモンを基に作られた「肥育ホルモン剤」が使われています。特に、エストロゲンやプロゲステロンという女性ホルモンが投与されることが多いです。

1970年代から1980年代にかけて、アメリカ国内で国産肉を食べた幼い子供たちに、乳房の発育や月経の開始といった異常な性発達の事例が多発しました。この問題を受けて、EUでは1988年に肥育ホルモンの使用が禁止され、1989年にはそのホルモンを使用した肉の輸入が全面的に禁止されることになりました。その結果、EU諸国において乳がんの死亡率が20％以上減少したとの報告もあるほどです。

一方、国産牛肉との比較研究では、アメリカ産牛肉からは赤身部分で600倍、脂肪部分で140倍もの女性ホルモン（エストロゲン）が検出されたという報告もあります。

このように、人体実験を行うことはできないため、人体に与える影響については完全に証明されていないのが現状です。しかし、肥育ホルモンを使用している牛のリスクは無視できないものと考えられます。

実際に、世界中で問題視され、避けられている牛肉を私たちは口にしているのです。

アメリカ国内では、消費者たちが自国産の牛肉の安全性に疑問を持ち始めています。その一例として、有機牛肉の人気が急速に高まっていることが挙げられます。有機牛肉は、合成農薬や化学肥料を使用せず、有機飼料で育てられるだけでなく、ホルモン剤の使用も禁止されています。

業界団体の調査によると、魚を含む有機食肉の売上は2017年に前年比17.2％増加し、約1300億円に達するなど、急成長を見せています。その中にはもちろん、有機牛肉も含まれています。アメリカでは、さまざまな有機食材を取り扱うスーパーマーケットが増加しており、有機牛肉を比較的容易に手に入れることができる環境が整ってきています。また、アメリカのレストラン業界でも、ホルモン剤を使用した牛肉を避ける傾向が強まっています。

さらに、アメリカ国内で人気を集めているのが、グラス・フェッド牛肉です。一般的な牛は高カロリーの穀物を主食として育てられますが、グラス・フェッド牛は牛が本来食べるべき牧草を主な飼料としているため、脂肪分が少なく、飼料のために大量の穀物を生産する必要がないため、自然環境への負荷も小さいとされています。このため、消費者の間で人気が高まっているのです。

実際、アメリカ国内におけるグラス・フェッド牛肉の売上は、年間で15％も増加しているとの報道もあります。

このように、アメリカ国内の牛肉消費者は、自国産の安価な牛肉よりも、有機牛肉やグラス・フェッド牛肉を選ぶ傾向が強まっています。その結果、余剰となった牛肉が日本に輸出されることになっているのです。

精肉コーナーだけが問題ではない！？

スーパーで産地を確認していれば安心だと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実際にはそれだけでは十分ではない状況も存在しているのです。

その理由は、加工食品の存在にあります。加工食品の場合、最も多く含まれる食材が肉でない場合、産地表示の義務がないのです。レトルトカレーや冷凍コロッケなど、さまざまな商品に牛肉が使用されています。また、お惣菜などその場で作られる食品に対しても、原材料の産地表示は必要ないため、肉じゃがや牛肉の炒め物などに、安価なアメリカ産牛肉が使われている可能性が非常に高いのです。