買ってはいけない　マルチビタミン

ドラッグストアやコンビニエンスストアに行くと、マルチビタミンのサプリメントが豊富な種類で販売されており、選ぶのが大変だと感じることもあるでしょう。

多くの選択肢があるため、どのサプリメントが自分の健康に最も適しているのかを判断するのが難しいと感じる方も少なくありません。

現代の食生活は似たようなメニューになりがちで、栄養素の偏りが生じることは珍しくなくなっています。このような状況の中で、多くの人々がマルチビタミンが健康を支えるために欠かせない存在であると考えていることでしょう。

「栄養をしっかり摂ることが、健康につながる」と信じている方も多いのではないでしょうか。

しかしながら、「マルチビタミン」が必ずしも私たちの健康に良い影響を与えるわけではない可能性も存在します。

この記事を読んでいただくことで、以下の内容について理解を深められるでしょう。

・マルチビタミンの潜在的な危険性の理解

・サプリメントを適切に摂取する方法の把握

それでは、ぜひ最後までお付き合いください。

マルチビタミンの危険性について
適切なサプリメントの取り方
まとめ

マルチビタミンの危険性について

ビタミンは一般的に、私たちの代謝を助けるために不可欠な重要な栄養素とされています。ほとんどのビタミンは体内で生成できないため、食事やサプリメントを通じて外部から摂取することが必要です。例えば、ビタミンB群には疲労回復効果があり、ビタミンCやビタミンEは優れた抗酸化作用を持つことが知られています。これらのビタミンは、老化やがんの原因とされる活性酸素を中和する役割も果たしています。

このように、マルチビタミンは健康を維持する上で不可欠な栄養素であると言えるでしょう。しかし、ここで注意すべき点は「摂取量」です。

米国国立がん研究所の調査によれば、総合ビタミン剤を摂取していた人々は、摂取しなかったグループに比べて、進行性の前立腺がんによる死亡率が2倍に増加していることが判明しています。また、翌年に実施された抗酸化物質サプリメントの研究でも、マルチビタミンががんや心疾患のリスクを高めることが明らかになりました。

このような事実から、日常生活において問題がない方が過剰にマルチサプリメントを摂取する必要はないという結論に達します。

では、なぜマルチビタミンが私たちの身体にこのような影響を及ぼすのでしょうか？その一因として「活性酸素」の存在が挙げられます。

「活性酸素」とは、私たちの体内で食物が酸素と結びついてエネルギーに変化する過程で生成される物質です。活性酸素はDNAや血管に損傷を与える可能性があり、それが原因で老化やがん、心疾患を引き起こすことが広く知られています。この活性酸素を中和するために、体内では「抗酸化物質」が生成されるのです。

抗酸化物質は様々な果物や野菜に含まれており、これらを豊富に摂取している人々は、がんや心疾患の発症率が低いという科学的な証拠も存在します。

一方で、活性酸素には、体外から侵入した細菌を排除したり、がん細胞を取り除く役割もあることが知られています。

つまり、マルチビタミンを過剰に摂取すると、体内に抗酸化物質が過剰に取り込まれ、活性酸素の生成とその破壊のバランスが崩れてしまいます。

その結果、免疫システムが不自然な状態となり、有害な侵入者を排除する能力が低下する可能性があるのです。

さらに、日本におけるサプリメントの基準は、海外と比較して非常に緩やかです。日本ではサプリメントは医薬品ではなく、一般的な食品として扱われているため、安全性や有効性に関する厳しい審査が行われていません。このような背景からも、マルチビタミンのサプリメントを利用する際には、特に安全性に関して細心の注意を払う必要があります。