かき氷や新鮮なフルーツにかけることで、その風味や美味しさが一段と引き立つ「練乳」。
特に寒い冬の季節には、甘酸っぱいイチゴにたっぷりとかけて楽しむ方も多いのではないでしょうか。
また、トーストにかけることで甘さをプラスし、朝食やおやつに楽しむ方法もあります。
しかし、便利で美味しい練乳には「健康に悪影響を及ぼす可能性がある」といった心配の声もあります。
今回は、練乳の主な原材料や栄養素、さらに購入を避けるべき理由について詳しく解説いたしますので、興味のある方はぜひ最後までお読みください。
練乳は何でできている?

さて、練乳は具体的にどのような材料から作られているか、ご存じでしょうか?
まず最初に、練乳の主成分となる原材料や、それに含まれる栄養素について詳しくご紹介いたします。
練乳の原材料
「練乳」という名称から、多くの方が牛乳と砂糖が使われていると想像するかもしれません。
実際には、練乳の主な原材料は牛乳であり、砂糖を加えたものと加えないものの2つのタイプに分類されます。
牛乳を煮詰めた上で砂糖を加えたものが「加糖練乳」と呼ばれています。
この加糖練乳は、一般的に広く使用されており、別名「コンデンスミルク」としても知られていることが特徴です。
一方で、牛乳を煮詰めて砂糖を加えないものは「無糖練乳」として認識されています。
つまり、牛乳のみで作られたものと、牛乳と砂糖を使ったものの2種類が存在するのです。
なお、どちらのタイプの練乳にも食品添加物は一切含まれていないことが大きな特徴です。
練乳に含まれている栄養素
練乳には多彩な栄養素が含まれています。
具体的には以下の栄養素が含まれていることが挙げられます。
- カルシウム
カルシウムは、骨や歯を構成するために必要不可欠なリン酸化カルシウムの主要な構成要素です。体内の筋肉や内臓の収縮にも深く関与しており、神経の信号の伝達を正常に保つためにも重要な役割を果たしています。さらに、血液の凝固やホルモンの分泌など、さまざまな生理機能にも関与しています。 - たんぱく質
たんぱく質は、体の中で多くの臓器や組織を構成するための基本的な構成素材となっており、特に筋肉の形成には欠かせない栄養素です。 - 脂質
脂質は、身体を動かすための重要なエネルギー源であり、ホルモンを生成し内臓を保護する役目を果たし、体温を維持するためにも必要です。 - パントテン酸
パントテン酸は、体内で副腎皮質ホルモンの合成を助け、ストレスに対する耐性を高める効果を持つビタミンでもあります。 - ビタミンB2
ビタミンB2は、特定の分子が結合することによって体内での代謝を促進し、糖質、脂質、たんぱく質の三大エネルギー源の分解を行います。さらに、体内の活性酸素を除去する作用も持っています。
練乳を買ってはいけない理由まとめ

食品添加物が含まれておらず、多くの栄養素が詰まった練乳ですが、なぜ購入を避けるべきなのでしょうか。
その理由を3つに分けて詳しくご説明します。
高カロリー・高糖質が高い
まず第一に、練乳は非常に高カロリーであり、かつ高糖質であるという点が挙げられます。
具体的に練乳と他の甘味料を比較した結果が以下の通りです。
| カロリー | 糖質 | |
| 練乳 100グラム | 331キロカロリー | 56グラム |
| 練乳 おおさじ1杯 | 66キロカロリー | 11グラム |
| 上白糖 おおさじ1杯 | 34キロカロリー | 8グラム |
| はちみつ おおさじ1杯 | 61キロカロリー | 16グラム |
| メープルシロップ おおさじ1杯 | 48キロカロリー | 12グラム |
他の甘味料と比較しても、練乳は最も高いカロリーを誇っています。
そのため、過剰に摂取すると肥満の原因となるだけでなく、糖尿病や生活習慣病などのリスクを引き起こす可能性があります。
さらに、老化の進行や肌荒れ、また下痢や腹痛、腎機能や肝機能の悪化など、さまざまな健康上の悪影響も考えられます。
GI値が高い
練乳の「GI値」は82と非常に高く、食後の血糖値上昇スピードを示す指標としても注意が必要です。
他の甘味料におけるGI値の比較は以下の通りです。
| 甘味料 | GI値 |
| 練乳 | 82 |
| 上白糖 | 99 |
| はちみつ | 75 |
| メープルシロップ | 73 |
GI値が高いと、食後に血糖値が急激に上昇し、その結果としてインスリンが大量に分泌されることになります。
このことにより、脂肪が体に蓄積されやすくなり、肥満の原因となる可能性が高まります。
さらに、ホルモンバランスの乱れや肌荒れといった健康上の悪影響も引き起こすことが考えられます。
中毒性がある
「練乳中毒」という言葉を耳にしたことはありますか。
これは「練乳があまりにも好きで、やめられない」といった状態を表す言葉です。
実際に練乳の甘い味わいには中毒性があるため、時にはチューブに直接口をつけて食べてしまう方もいると言われています。
過剰な摂取は肥満や健康問題のリスクを高めるだけでなく、チューブに直接口をつけることによって口内の細菌が繁殖し、腐敗の原因になることもあります。
体によい練乳を紹介

練乳を購入する際の注意点についてお話ししましたが、「それでも練乳を使いたい」と考える方もいらっしゃるかもしれません。
そのため、健康に配慮した練乳の選び方をご紹介いたします。
無糖練乳
まず最初に無糖練乳が非常におすすめです。
無糖練乳を選ぶことで、カロリーや糖質を大幅に抑えることができるため、より健康的に楽しむことが可能です。
加糖練乳との具体的な比較は以下の通りです。
| 100グラム | 大さじ1杯 | |||
| 加糖練乳 | 331キロカロリー | 56グラム | 66キロカロリー | 11グラム |
| 無糖練乳 | 144キロカロリー | 11.2グラム | 29キロカロリー | 2.2グラム |
具体的には「エバミルク」が非常におすすめの選択肢です。
エバミルクは、牛乳を砂糖を加えずに加熱しながら煮詰めたもので、その結果として自然な牛乳の甘みだけを引き出しています。
これにより、低カロリー・低糖質の練乳として利用できるため、安心して使用することができます。
自分で作る
「自分で練乳を作る」という選択肢も考慮に入れてみてはいかがでしょうか。
練乳の作り方は非常にシンプルです。
- 牛乳 1リットル
- 砂糖 200グラム
- 牛乳と砂糖を鍋に入れ、中火で加熱しながら沸騰させ、時折かき混ぜます。
- しばらくしてから火力を少し下げて煮詰めます。
- 最初の半分程度の量まで煮詰めたら火を止め、氷水で冷却します。
※もしダマや膜ができていたら、茶こしなどでこします。
自分で練乳を作る方法では、砂糖の量を自由に調整できるため、健康に配慮しながら作成することが可能です。
まとめ:練乳のとりすぎには注意しよう!
今回は、練乳の原材料や栄養素、さらには購入を避けるべき理由について詳しくまとめてみました。
練乳は高カロリー・高糖質であり、過剰に摂取することが肥満や様々な病気の原因となる可能性があることを再認識しましょう。
また、その甘みには中毒性もあるため、適度に楽しむことが大切です。
おいしい練乳ですが、取りすぎには十分に注意を払い、無糖練乳を選ぶなどの工夫をしたり、自分で作成することも検討してみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。



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