
日々の生活において、家庭や外出先のトイレには欠かせない存在となっている温水洗浄便座。これを使用することによって、より快適でリラックスできるトイレタイムを実現することができます。
それでも、製品が寿命を迎えたり、故障が発生した際に、どの製品に交換すれば良いのか悩む方も少なくないでしょう。
私自身の体験を通じて申し上げると、10年使用していたパナソニック製の便座を、TOTOの瞬間式のモデルに自分で交換したことがあります。
今回は、さまざまな価格帯やおすすめの情報を調査する中で得た知識や見解をご紹介したいと思います。
実は、購入したものの設置ができない場合や、特定のタイプに関する知識を持っておくことが非常に重要です。
ホームセンターやオンラインショップでは簡単に手に入ると思われがちな温水洗浄便座ですが、実際には取り付けが難しい場合も多いのです。
今回は特に購入を避けるべきタイプについての有用なヒントをお伝えしたいと考えています。
温水洗浄便座とは
一般的には「ウォシュレット」という名称で広く知られていますが、実は「ウォシュレット」はTOTOのブランド名であり、他のメーカーでは「シャワートイレ」などの名称が使われることもあります。

この便座はもともと輸入品であり、医療目的で多く使用されていたため、バブル経済の時代までは一般的には普及していなかったようです。
約40年前に放送された「おしりだって 洗ってほしい」というCMが大ヒットしたことで、TOTOのウォシュレットは一気に人気を集めることとなりました。
この出来事がきっかけとなり、温水洗浄便座は広く知られるようになり、一般家庭にも普及することができました。
ウォシュレットの開発にあたっては300人以上の社員が協力し、実際に0.1度ずつの温度調査が行われ、最も快適な温度が導き出されたのです。
その結果、最も効果的とされる温度は温水:38度、便座:36度、温風:50度、洗浄ノズル:後方43度となりました。
この調査結果は現在も活用されており、使用後の心地よさの秘密の一部となっています。
チェック① トイレの形状、コンセントと給水栓
最初に、取り付けを希望する自宅のトイレの形状をしっかりと確認しておくことが非常に重要です。
タンクがついているタイプでしょうか?
タンクが便器の背面にあるか、便器と一体型になっている場合は、基本的には取り付けが可能です。
コンセントはありますか?
コンセントが1口あれば問題ありません。
取り付けられないケース
残念ながら、「タンクレス便器」の場合、便器と便座が一体型のため、便座だけの交換は不可能です。
さらに、タンク位置が高いタイプでは、給水接続の際に別途配管が必要となる場合があることに注意が必要です。
例えるならば、車を購入したものの、ガソリンやバッテリーがないために走行できない状況と同じです。
チェック② タイプとリモコン
温水の作り方は2タイプ
瞬間式
洗浄用の温水を貯めるタンクが存在せず、使用時に瞬時に温水を沸かすタイプの便座です。
貯湯式
温水を貯めるタンクがあり、事前に温水を沸かして保温するスタイルです。
リモコンも2タイプ
本体の「袖リモコン」

壁に設置する「壁リモコン」

一般的には、壁リモコンの方が高級モデルに多く見られ、価格が高くなる傾向があります。
チェック③ 便利な機能
洗浄機能
ノズルから温水が出て、しっかりと洗浄する機能です。強さを調整できるタイプが主流となっています。
基本的には、おしりボタンとビデボタンといったボタンがあり、温水の強さや洗浄位置を細かく調整できる機能が搭載されています。
暖房便座機能
便座カバーを使用しない温水洗浄便座のために、便座そのものを暖める機能が備わっています。
脱臭機能
温水洗浄便座には脱臭カートリッジが備え付けられており、嫌な臭気を効果的に吸収することができます。
乾燥機能
お尻を温水で洗浄した後に熱風で乾かす機能が搭載されています。
ノズル洗浄機能
洗浄ノズル部分を自動で洗浄する機能も搭載されています。
マッサージ洗浄機能
洗浄水の強弱をつけて、リズミカルに吐水する機能が充実しています。
便座フタ自動開閉機能
人感センサーを活用し、トイレに近づくと便座のフタが自動で開き、離れると自動的に閉まる仕組みがあります。
除菌機能
一部のモデルには、便器内を除菌する機能が搭載されているものも存在します。
チェック④ 耐用年数
一般的な寿命はおおよそ7年から10年程度
私の経験では、10年以上使用できた製品も存在します。
ただし、経年劣化による事故を防ぐためには、メーカー点検を受けなければ、警告ランプが消えないタイプもあることを知っておくべきです。
チェック⑤ 価格や費用
価格は 貯湯式<瞬間式 袖リモコン<壁リモコン

購入時の価格に関しては、一般的に貯湯式が瞬間式よりも安く提供されていることが多いです。
通常、袖リモコンの方がコストが低くなる傾向にありますが、両方のリモコンがついているモデルもあります。
機能が増えるごとに価格も高くなるため、自分にとって本当に必要な機能を見極めて選ぶことが重要です。
選ぶときのヒント
賃貸物件にお住まいの場合、壁を傷めない袖リモコンを選ぶことをおすすめします。
もし袖リモコンのタイプで選択に迷った場合は、操作部分が少しでも膝の方に近い製品を選ぶことをお勧めします。
座って操作する際にお尻の方にリモコンが位置すると操作がしづらくなることがあるため、あらかじめ確認しておくことが重要です。
まとめ
TOTO、LIXL(INAX)、パナソニック、東芝などの著名なメーカーが、様々なタイプの温水洗浄便座を販売しています。
おすすめや価格で選ぶのも一つの方法ですが、まず最も重要な点は、取り付けが可能かどうかということです。
買ってはいけないケースとは?
・トイレがタンクレス便器である場合
・コンセントが存在しない場合
・自分で取り付けできないタイプを選んでしまった場合
・製造中止になった古い型式の商品
その他にも取り付けに関しては、業者に依頼すると大体1~2万円程度の費用がかかるようです。
費用を考慮すると、やはり自分で設置できる製品がベストですが、無理をしないことが何よりも重要です。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
もし急に交換が必要な状況に直面しても、焦らずに自分に最も適した製品を選ぶように心がけてくださいね。
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