軽自動車を購入する際に、皆さんはどのような点を重視しますか?
例えば、乗り心地の良さや、荷物をたくさん載せられるかどうかなど、使い勝手に関して様々な要素が気になることと思います。
しかし、タイヤに関することまで考慮しているでしょうか?
軽自動車だから、普通車に比べてタイヤも安く済むと単純に思っている方も多いかもしれませんが、実際はそうではありません。
タイヤには、主に夏用のノーマルタイヤと、冬季に雪の降る地域で使用されるスタッドレスタイヤの二種類があります。雪が降らない地域にお住まいの方にとっては、ノーマルタイヤだけで十分かもしれませんが、スタッドレスタイヤが必需品となる地域にお住まいの方々も多くいらっしゃるでしょう。
そこで、意外と見落としがちなタイヤについて考慮し、購入を避けるべき軽自動車について詳しく見ていきたいと思います。
タフト
タフトは2020年に登場した軽自動車です。この車名をあまり耳にしたことがない方もいるかもしれませんが、これはダイハツが製造したクロスオーバータイプの軽自動車です。
クロスオーバーとは、日常の運転から高速道路やオフロード走行まで、さまざまなシーンでバランス良く運転できる、スポーティーな走行性能と居住性に優れた車のことを指します。
様々なシーンで走行できるということは、車高が高く設計されているため、タイヤのサイズも一般的な軽自動車より大きくなることを意味します。
タフトのタイヤサイズは、全グレード共通で160/65R15となっており、ブリジストン・エコピア公式サイト価格では、1本あたり16,170円となっています。このサイズは、普通自動車として知られるスズキ・ソリオや三菱・デリカD2と同じであり、軽自動車のタイヤとしてはかなり高額な部類に入ります。
ハスラー
スズキが製造するハスラーは、非常に人気の高い車種であり、タフトの競合車とも言われています。CMでもよく見かけるため、興味を持っている方も多いのではないでしょうか。
「遊べる軽」と公式に謳われている通り、アウトドアに最適な設計がなされており、車高が高く設計されています。そのため、自然とタイヤのサイズも大きくなります。
ハスラーのタイヤサイズは、全グレード共通で165/60R15です。公式サイト価格では、1本あたり18,040円となっています。こちらもタフトと同様に、スズキ・ソリオなどの普通自動車と同じサイズです。
一見すると、タフトと同じサイズのタイヤを利用してコストを抑えられるように思えますが、タイヤサイズを変更して運転した場合、車両に損傷が生じた際の保障が受けられない可能性があるため、注意が必要です。
ジムニー
ジムニーは、軽自動車の中で唯一、本格的なSUVと呼ばれるモデルです。タフトやハスラーでは物足りないと感じている方や、普通車のSUVは手が届かないといった方々に非常に人気のある車です。オフロード走行に適した設計がなされており、本格的な性能を持ち合わせています。その分、乗り心地はやや劣る部分もありますが、安全に走行することが可能です。
タフトやハスラーと比較して、本格的な軽SUVであるため、車高が高く、その影響でタイヤサイズも大きくなります。
ジムニーのタイヤサイズは、全グレード共通で175/80R16となっており、公式サイト価格では、1本あたり19,250円となります。これは軽自動車用タイヤとしてはかなり高額です。
タフトやハスラーで紹介した公式サイトのタイヤブランドでは、ジムニーに適合するサイズのタイヤが見つからなかったため、普通自動車のSUVと同じくらいのタイヤサイズとなってしまいます。
つまり、ジムニーは特別な仕様のため、専用のタイヤサイズが必要であり、そのために価格も特別に高く設定されています。
タイヤの種類について
前述の通り、タイヤは大きく分けて夏用のノーマルタイヤ(サマータイヤ)と、冬用の雪道に強いスタッドレスタイヤがあります。
さらに、オールシーズンタイヤやマッド&スノーと呼ばれる機能を持つタイヤも存在します。このマッド&スノータイヤは、ノーマルタイヤとスタッドレスタイヤの中間的な性能を持ち、主にSUV車に使用されます。
このタイプのタイヤは、ノーマルタイヤで走行可能な道路に加え、ややぬかるんだ場所や、うっすらと雪が降った程度の、まだ氷になっていない路面でも使用できます。
つまり、本格的に雪が降ったり凍結した道路では、その効果が薄れるため、スタッドレスタイヤとマッド&スノータイヤは別物として理解した方が良いでしょう。
まとめ
この記事で紹介したタイヤは、ブリジストンの公式価格を基にしていますので、実際には店舗やインターネットでさらに安く購入できる可能性もあります。
インチダウンして、ひとつ小さいサイズのタイヤを選ぶことで価格を抑えることも可能ですが、値段にばかり気を取られてサイズを誤ると、乗り心地や走行性能、さらには燃費に悪影響を及ぼすことがあるほか、車検が通らない場合も考えられます。
もちろん、ここで紹介した価格はタイヤのゴム部分に関するものであり、ホイールなど金属部分に関する費用は別途必要となります。
車を選ぶ際に、タイヤにまで目を向けている人は多くないかもしれませんが、タイヤは消耗品です。もし安価なタイヤしか購入できない場合は、もう少しリーズナブルな価格でタイヤを装着できる車を選ぶのも一つの方法かもしれません。
車が地面と接する唯一の部分はタイヤです。
「車はタイヤによって走行している」
このことを心に留め、安全で安心なタイヤ選びを心掛けていきたいものですね。
この記事を通じて、車を選ぶ際にタイヤの重要性に気づいていただけたら幸いです。
コメント