昨今、腸活という言葉を耳にする機会が増えてきました。
また、腸内フローラという言葉も広く知られるようになってきています。
私自身が「腸」というテーマに興味を抱くようになったのは、以前からお腹の張りに悩まされており、加えておならを我慢することが他の人に比べて多いと感じたからです。
親しい友人や家族であっても、同じような悩みを抱えていない場合、私の苦しみを軽く受け流されてしまい、真剣に悩んでいることを理解してもらえないことが多々ありました。
若かりし頃は、その恥ずかしさや外出時の不安から、日常生活がとても辛く感じたこともありました。
しかし、年齢を重ねるにつれて、出るものは自然に出せばいいと考えるようになり、少しずつ心が軽くなりました。
便秘や下痢に悩まされることはほとんどなく、毎日規則正しくお通じがあるため、今のところは健康状態に問題を感じていません。
それでも、この不快な感覚を自分なりに改善できればと考えています。
腸内フローラに悪影響を与える食品
腸内フローラとは、大腸内に存在する微生物の集まりを指す言葉です。
大腸内には約100兆個もの腸内細菌が存在し、これらが腸の壁にびっしりと張り付いている様子を美しい「フローラ」(お花畑)に例えています。
小腸での消化・吸収を終えた後、大腸は便を体外へ排出するという重要な役割を果たしています。
腸内フローラの微生物は、善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3つに分類されます。
この3種類の細菌の割合が変わることで、腸内環境は大きく変化します。
腸内フローラに悪影響を及ぼす食品、つまり悪玉菌が増える原因となる食品には、ファストフードの肉やフライドポテト、加糖飲料、加工食品のスナック類などが挙げられます。
これらは一般的に健康に良くない食品として知られていますよね。
したがって、これらの食品はできるだけ頻繁には購入せず、食べないように心がけたいところです。
さらに、腸内フローラの悪玉菌が増加する原因には疾病、加齢、生活習慣の乱れ、ストレスなどが含まれています。
これらの要因は腸内フローラに悪影響を及ぼし、悪玉菌を増やす要因となるのです。
腸内フローラに含まれる3種類の細菌
腸内フローラには善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3つのタイプが存在しますが、善玉菌が優勢な場合は腸内環境が良好であるとされています。
腸内フローラを健康に保つためには、善玉菌2、日和見菌7、悪玉菌1という理想的なバランスが求められています。
では、善玉菌を増やすためにはどうすればよいのでしょうか?
善玉菌を増加させる方法
善玉菌を増やすには、乳酸菌やビフィズス菌といった生きた善玉菌を含む食品や、酪酸菌を摂取することが重要です。これらはプロバイオティクスと呼ばれます。
ただし、これらの善玉菌は腸内に長時間留まることができないため、一定の期間存在しますが、結局定着することはありません。そのため、毎日補充することが必要となります。
さらに、腸内にすでに存在している善玉菌には好物となる水溶性食物繊維やオリゴ糖、乳糖を与えることも大切です。(これをプレバイオティクスと言います)
食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があり、水溶性食物繊維が豊富に含まれている食品が水溶性食物繊維と呼ばれます。
水溶性食物繊維はその名の通り水に溶けており、ヌルヌルとしたりサラサラとしているのが特徴です。
この水溶性食物繊維は善玉菌のエサとなるだけでなく、便を柔らかくして排便を促す効果もあります。
さらに、食後の血糖値の上昇を抑えたり、コレステロール値を下げるなど、非常に重要な役割を果たしています。
優れた食物繊維を含む納豆
納豆はプロバイオティクスであり、同時にプレバイオティクスでもある素晴らしい食品です。
さらに、納豆は水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の理想的なバランスを持つ食品としても知られています。
食品成分 | 廃 棄 率 | エ ネ ル ギ | | 水 分 | た ん ぱ く 質 | 脂 質 | 炭 水 化 物 | 灰 分 | 食 塩 相 当 量 | 水 溶 性 食 物 繊 維 | 不 溶 性 食 物 繊 維 | 重 量 | 削 除 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
単位 | % | kcal | g | g | g | g | g | g | g | g | g | ||
豆類/だいず/[納豆類]/糸引き納豆 | 0 | 190 | 59.5 | 16.5 | 10.0 | 12.1 | 1.9 | 0 | 2.3 | 4.4 | |||
TOTAL | 190 | 59.5 | 16.5 | 10.0 | 12.1 | 1.9 | 0 | 2.3 | 4.4 | 100 | ![]() |
※文部科学省食品データベースより
腸内フローラの善玉菌を増やすためには、プロバイオティクスとプレバイオティクスをバランスよく摂取することが非常に重要です。
そのため、納豆は毎日でも食べたい優れた食品であると言えるでしょう。
お腹の張りやおならと納豆の関係
腸内フローラの善玉菌を育てたり増やすためには欠かせない存在である納豆。
私は幼少期から約50年以上も納豆が大好きで、毎朝欠かさず食べていました。
しかし、いつの間にかお腹の張りやおならに悩まされるようになってしまいました。
これまで食事に対して特に疑問を持つことはなかったのですが、調べていくうちに気づかされることが多くなりました。
そこで、思い切って2週間前から長年愛してきた納豆を控えることに決めました。
まだ日数が少ないため、効果は漠然としていますが、お腹の張りはほとんど感じなくなっています。
おならについては、一般的には1日に15回前後が普通だと言われていますが、現時点の私自身は正確な回数をカウントしていないため、実際に何回出ているのかは不明です。
ただ、確実に腸内には変化が起こったと感じています。
どちらかというと、お腹の中が以前よりも穏やかで落ち着いているように思います。
私にとって毎日食べていた納豆は、どうやら過剰に摂取していた食品だったのかもしれません。
体に良いとされる食品であっても、摂り過ぎると腸が敏感になり、腹部の膨満感や痛み、さらには下痢や便秘を引き起こすことがあるとされています。
腸の健康のための食習慣
腸内フローラを善玉菌で満たし、良好な環境を作るためには、発酵食品や食物繊維(水溶性・不溶性)が非常に重要であることは間違いありません。
これらの食品は体に必要な栄養素が豊富に含まれており、腸内環境を改善し、毎日の排便を促進する助けとなります。
しかしながら、食品によっては過剰に体に影響を与える場合があるようです。
私自身の体験として、毎朝食べていた納豆がその一例ではないかと感じています。
とはいえ、全く摂らないのは体に良くないと思い、現在は納豆を数日おきに夕食で食べることにしています。
腸の活動が活発になるのは就寝時だとも言われているので、夜に摂取することで、寝ている間に腸が活発に働くことを期待しています。
これまで朝食に納豆を食べていて、午後からお腹の張りやおならが増えていたため、夕食に切り替えることで改善されることを願っています。
さて、これがどのように作用するのか、楽しみにしています。
コメント