テスコムの低温長時間調理機能を活かす万能オーブンで、家庭の味をプロ級へ引き上げる実力レビュー
テスコムのTSF61A-Hは、低温長時間調理を柱にした、まさに「使いこなすほど楽しみが広がる」キッチン家電です。手間をかけずに肉の旨味を閉じ込めたり、野菜・果物の水分をやさしく抜いたりと、従来のオーブンでは難しかった仕上がりを自宅で再現できます。寝ている間にローストビーフの下準備をしておく< span class="marker-under-blue">オフタイム調理の考え方も、この機械の大きな魅力のひとつです。まずは実際の使い勝手と、良い点・気になる点を整理します。
まず特徴の核心を押さえましょう。ノンフライ調理機能は、熱風だけで表面をカリッと仕上げつつ中はジューシーに保つため、揚げ物の代替として日常的に活躍します。専用のトーストモードを使えば、外はカリッと、中はふんわりの仕上がりを安定して得られ、上火グリルを使えばチーズの焦げ目もきれいに出せます。パン生地の発酵にも対応しており、パン生地の発酵を自宅の手元で完結させられるのは大きな利点です。自家製ドライフードは、果物や野菜を薄く並べるだけで完成。スライスした野菜や果物の自然な甘みが引き出され、保存食として長く楽しめます。容量は広めに設計されており、食パンを4枚同時に焼ける余裕がある点も高評価。掃除を楽にするフタ付き設計も、日常使いのハードルを下げます。
ここからは実際の使い心地と気になる点を正直に。まず良い点は、広い庫内のおかげで、複数品の同時調理がスムーズ、熱風の動線も安定しているため、均一な焼き上がりが得られます。低温域は35℃~90℃と発酵系や低温煮の温度設定が細かく、ヨーグルトや甘酒といった発酵食品の homemade化が身近になります。12時間のロングタイマーを活用すれば、寝ている間の調理も可能で、就寝中の“お任せ調理”が現実的です。ただし、粘り気の強いもののペーストは適さない点、粉砕を要する素材には限界がある点は認識しておくべきです。
気になるところとしては、機能が幅広い分、操作パネルには初期設定のチューニングが必要に感じる場面がありました。慣れれば直感的な操作で扱えるようになりますが、最初は取扱説明書を手元に置いて、目的ごとに温度と時間を組み立てるのが良いでしょう。また、ノンフライ調理を主目的にする場合、油を使わないための“仕上がりの油脂感”の調整が、家庭の好みによって微妙に出づらいこともあり、調整の幅を取る車輪のような存在があると便利です。とはいえ、総じて日常の料理の幅を広げ、手間を減らしてくれる点は高く評価できます。
以下は、今回のレビューで特に印象に残った点を星のつき方で簡潔に表した表です。料理のデザイン性や機能性、コストパフォーマンスを総合的に見ています。
評価項目 | 評価 |
---|---|
デザイン | ★★★★☆ |
機能性 | ★★★★☆ |
価格満足度 | ★★★☆☆ |
総合評価 | ★★★★☆ |
最後に、総括としてこのオーブンは「時間を味方につける家電」です。日々の食卓づくりを楽しく、かつ健康志向を強めたい方に特におすすめします。低温長時間の力を借りれば、肉の中心温度をコントロールしつつ風味を逃さず、上火グリルで仕上げの香ばしさを演出することが可能です。ヨーグルトや甘酒のような発酵食品にも挑戦でき、パン生地の発酵を家庭内で完結できる点は、パン好きには特に嬉しいポイント。総じて、台所の万能性を高める一台として長く活躍してくれるはずです。