省スペース設計と高機能を両立したER-YD70の実力を徹底レビュー
TOSHIBA(東芝)の石窯ドームシリーズの最新機種、ER-YD70(W)は、26Lの広さを確保しつつ、奥行きは約39cmとコンパクトにまとめられています。小型なボディながら、庫内はフラットで出し入れが非常にラク。新生活を始める一人暮らしのキッチンにもすっきり収まり、フラットテーブル構造が置き場所を選ばない点が魅力です。デザインは白を基調とし、キッチンの雰囲気を崩さずに存在感を主張します。操作パネルは直感的で、初めての人でも迷わず使える印象です。
まず注目したいのは、庫内の加熱技術です。遠赤加熱が4面(底・奥・左右)から食材を包み込むことで、内部からじっくりと火を通します。これにより、パンの表面だけが焼けすぎることもなく、肉料理の中心部まで均一に温まる感覚があります。さらに、赤外線センサーと温度センサー!>のダブル検知機能で、はじけやすい料理も安定してあたためられます。はじめてのオーブン料理でも、出力を微調整してムラなく仕上げられるのが魅力です。赤外線センサーの反応速度とムラ防止機能は、忙しい日の時短にも大きく寄与します。
そして、機能の広さも見逃せません。角皿スチーム機能を活用すれば、茶わん蒸しのような蒸し料理や、スチームオーブンとしての活用範囲が広がります。市販の冷凍食品を温め直す際も、内蔵のセンサーが適切な出力を選択してくれるため、過熱による味の劣化を抑えられます。ノンフライ調理にも対応しており、油の使用を控えつつサクッと仕上げるレシピも試しやすい点が高評価です。さらに、脱臭機能は、遠赤・脱臭ブラックコートの組み合わせにより庫内の臭い Residualを軽減してくれます。水受けは取り外して洗える設計で、お手入れの手間も少なくて済みます。
ここまでの機能性は素晴らしい一方で、気になる点も正直に挙げておきます。まず、26Lの庫内容量は十分ですが、パン生地の大きさや大型の角皿を多用する場合には、庫内の配置を工夫する必要が出てくるかもしれません。また、赤外線センサーと温度センサーの両立は便利ですが、初期セットアップ時にオーブンのデフォルト設定が煩雑に感じる場面もあります。操作モードの選択肢が増えるほど、迷いも生まれやすい点には注意が必要です。とはいえ、実際の使用感としては、日常の朝食や夜食、準備の時間短縮に大きく寄与してくれる存在です。
| 評価項目 | 評価 |
|————–|————|
| デザイン | ★★★★☆ |
| 機能性 | ★★★★☆ |
| 価格満足度 | ★★★☆☆ |
| 総合評価 | ★★★★☆ |
総評として、石窯ドームの名を冠するだけあって、遠赤加熱と赤外線センサーの組み合わせによる安定した加熱性能は、日常の調理を一段と楽しくしてくれます。スチーム機能の活用範囲も広く、健康志向のレシピにも対応。小型でありながら、家族が増えたときの対応力も期待できる1台です。初めてのオーブンレンジとしても、買い替えとしても、長く使い続けられる品質と使い勝手を両立している点が魅力。総合的には、キッチンの主力機としておすすめできるモデルと言えるでしょう。