PIONEER パイオニア F-535 FM/AMチューナーのレビュー
PIONEERのF-535 FM/AMチューナーは、音楽愛好者やラジオリスナーにとって、非常に魅力的な製品です。特にそのサイレントサーボ回路やCCTS回路の搭載により、ノイズを大幅に改善している点が際立っています。
まず、F-535の最大の特徴であるサイレントサーボ回路ですが、これはチューニング完了後にPLL回路やマイコンを停止させることで、デジタルノイズを排除します。これにより、受信時の音質が向上し、まるでアナログチューナーのような自然な音が楽しめます。これがあるからこそ、音楽を聴く際のストレスが軽減されるのです。
次に、CCTS回路についてですが、これにより受信周波数とアンテナ段の共振周波数が一致し、高感度な受信が実現されています。これにより、音質の歪みが低減され、よりクリアな音質でラジオ番組を楽しむことができます。
評価表
| 評価項目 | 評価 |
|————–|————|
| デザイン | ★★★★☆ |
| 機能性 | ★★★★★ |
| 価格満足度 | ★★★★☆ |
| 総合評価 | ★★★★☆ |
しかし、全てが完璧というわけではありません。特に気になる点として、AM受信時のAGC(オートマチック・ゲイン・コントロール)の動作が挙げられます。これにより一時的に音質が変わることがあるため、音質にこだわる方には少し気になるかもしれません。しかし、全体的にはその効果が歪を低減するために大きな役割を果たしていることを考えると、許容範囲内と言えるでしょう。
また、FM/AMの24局プリセット機能は非常に便利で、簡単にお気に入りの局を登録できます。チューニングボタンを使って周波数を調整し、メモリーボタンを押すだけでプリセットが完了します。これは、毎日のようにラジオを聴く人にとって、特に嬉しい機能です。
さらに、振動減衰特性に優れたハニカムシャーシと大型インシュレーターを採用しているため、安定した受信が可能です。音響部品には高音質コンデンサーや抵抗が使われており、これらの工夫が音質向上に寄与しています。
見やすいデジタル・シグナルレベル表示も、操作性を向上させており、特に初心者でも扱いやすい点がポイントです。DX/LOCALモードメモリーも搭載されており、様々な環境での使用に対応しています。
総じて、PIONEERのF-535 FM/AMチューナーは、多くの魅力が詰まった製品です。音質、機能性ともに優れており、特に音楽やラジオを日常的に楽しむ方にはおすすめです。ただし、AM受信時の音質変化には留意しつつ、全体的なパフォーマンスの高さを享受していただければと思います。これからのラジオライフをより豊かにしてくれることでしょう。