最近、特に若い女性たちの間で大変な人気を博しているのがホットヨガです。日本国内において「ヨガスタジオ」と言えば、多くの場合、大手企業が運営している「ホットヨガスタジオ」がそのほとんどを占めています。このため、「高温の環境でぜひヨガをやりたい!」という熱心な方々だけでなく、単にヨガを楽しみたいと考えている方々にとっても、ヨガを学ぶための選択肢が「ホットヨガスタジオ」への入会という形にシフトしてきています。その結果として、ホットヨガを楽しむ人々の数が確実に増加しているのです。
今回は、主要なヨガスタジオであるLAVAとCALDOのどちらが特に初心者に適しているのかを、ホットヨガスタジオに通い始めてからヨガを学び、国際的なヨガインストラクターの資格を取得した筆者の視点を基に、詳しく解説していきたいと思います。
LAVAはレッスン内容が統一されている
LAVAのレッスンでは、各クラスの内容が統一されていることが特徴です。例えば、「ヨガビギナー」のクラスでは、全国のどの店舗に行っても同じシークエンス(ポーズの順番)が組まれています。さらに、LAVAのインストラクターは、各クラスを担当するための試験を受ける必要があり、マニュアルをしっかりと暗記した上で、LAVAの基準に基づいたレッスンを行うことが求められます。
もちろん、経験豊富で教え方が上手なインストラクターが多く在籍しているため、マニュアルに基づく指導に加え、より深いアドバイスを提供してくれることも多いですが、逆に言えば、経験が浅いインストラクターでも質の高いレッスンを提供することが可能なのです。このようにレッスン内容が毎回同じであるため、同じクラスを受講することで自分自身の上達を実感しやすく、「このポーズは難しかったから次回はもっと頑張りたい」「今までできなかったポーズができた!」といった具合にモチベーションを高めることができるのです。
また、ヨガの自分の現在の状態を見つめるという観点からも、同じクラス内容であるからこそ、「今日は調子が悪い」「今は朝だから体が硬い」といった感覚を得ることができるのです。一方、CALDOではレッスン内容がインストラクターの裁量に委ねられています。つまり、インストラクターたちが独自に考案したレッスンを提供することになりますが、経験の浅いインストラクターのクラスが果たして信頼できるものであるかどうかは疑問が残ります。
ヨガには優雅なイメージが多くありますが、身体に関わることですので、解剖学や生理学の知識が不可欠であり、十分に注意を払わなければ怪我をする危険性も伴います。さらに、レッスン内容が毎回異なるため、自分の上達度を把握しにくいと感じることもあるかもしれません。
インストラクターの違い
両社の採用情報を確認すると、LAVAではインストラクターが全て正社員として雇用されているのに対し、CALDOでは業務委託の形態も存在します。ヨガインストラクターの方々は、スタジオでの求人を見てオーディションに参加し、インストラクターとしての職を得ることになります。CALDOでも業務委託形態の採用はオーディションを通じて行われていますが、合格したインストラクターの質にはばらつきがあります。
私自身、以前にLAVAに通っていた経験があるのですが、一度CALDOの体験レッスンを受けたことがあります。その際、インストラクターの経験は浅く見えなかったものの、レッスン中の指示(キューイング)は、ポーズの取り方の説明があったものの、呼吸やポーズを深めるためのアドバイスが全くなく、期待が大きかっただけに非常に残念な印象を受けました。しかし、LAVAではこのような不満を抱くことはありません。全てのLAVAのインストラクターは、厳しい研修を受けた正社員であり、クオリティの高い指導が保証されています。私もLAVAでの研修を受けた方々にお会いしたことがありますが、皆さんがLAVAの研修が極めて厳しいことを口にしています。その厳しさが、クオリティの高さに繋がっているのです。
さらに、LAVAでは初心者にも分かりやすく、怪我をしないように一人ひとりに丁寧に声をかけてくれます。何年もヨガを続けている方々にもポーズを深める方法を伝授してくれるため、レッスン内容が同じであっても、毎回異なる体験ができるようになっています。
CALDOにはヨガマットがない?!
私がCALDOの体験レッスンに参加した際に驚いたことのもう一つは、ヨガマットを使わないという独自のシステムが採用されていることでした。「遠赤外線の床暖房」が備わった床は非常に快適ですが、その床の効果を最大限に活用するためなのか、ヨガマットではなくタオルの使用が推奨されていました。私が訪れた店舗でも、ヨガマットを使用している人は一人もおらず、滑りやすい床にタオルを敷いてヨガを行いましたが、非常に滑るという状況に直面しました。特にホットヨガであるため、汗で床が滑りやすくなります。ダウンドッグ(下向きの犬のポーズ)の際には、滑らないようにしようとした結果、肩に負担がかかってしまうのを感じましたし、快適にヨガを楽しむことができる環境とは言えませんでした。
ヨガマットを敷くことが許可されているようですが、実際には一人だけがそれを行っているというのも少し気まずい雰囲気です。ヨガマットは、自分のスペースを確保するためだけではなく、ポーズを安全に行うためにも必要です。ヨガを始めたいと思っている初心者の方がタオルの上で苦労しながらポーズを取るうちに、「私にはヨガは無理かもしれない」と感じてしまうかもしれません。
一方、LAVAでは全ての参加者がヨガマットを使用しており(エクササイズ系のクラスでは使用しない場合もありますが)、無料でレンタルのヨガマットも提供しています。それぞれがマットを敷くスペースが決まっているため、「LAVAの規定のサイズよりも大きいマットを持参する場合は折って使う」というルールがありますが、多くの方がLAVAのマットを利用したり、自分のお気に入りのブランドのマットを持参するケースが多いです。さらに、ヨガマットの上に敷くラグもおしゃれなものを使っている方がいると、ついつい目が引かれてしまいます。
初心者におすすめは断然LAVA!
ここまで、レッスン内容の違いやインストラクターの質、ヨガマットの有無についてお話ししてきましたが、これらの点を考慮すると、ヨガを始めたいと考えている方には間違いなくLAVAをお勧めします。LAVAの同じレッスン内容に飽きてしまった方は、さまざまなクラスが用意されているCALDOの体験レッスンを試してみるのも良いかもしれませんが、これからヨガを始めたいと考えている方は、ぜひLAVAの体験レッスンに参加してみてください。
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