あとから大変?買ってはいけないサッシ

サッシ周りで発生する結露やカビにお悩みではないでしょうか?

ここ数年、私は壁紙の剥がれやカビの発生、さらには木枠の腐食といった問題に非常に苦しんできました。これらの問題は、家の美観や健康に悪影響を及ぼすため、放置することができませんでした。そのため、家のメンテナンス及び健康を考慮に入れて、サッシの交換に関する様々な情報を徹底的に調査することにしました。

調査を進めていくうちに、特に避けるべきサッシのタイプが存在することが明らかになりました。今回は、購入を控えた方が良いサッシのタイプについて具体的にお話ししたいと思います。

サッシとは

サッシは、基本的にはガラスをしっかりと固定するためのフレームを指します。このため、一般的には「」という表現の方が理解しやすいかもしれません。大手メーカーでは、ガラスがしっかりと固定される部分を「」と呼び、サッシとは区別されています。

かつては、フレームガラスの施工が別々に行われていましたが、現在では、サッシメーカーがガラスまで一緒に取り付けるため、「窓」と「サッシ」の明確な区別が難しくなっているそうです。

サッシの種類

サッシは、材質によってアルミ、樹脂、複合、スチール、木製の5種類に分類されます。以前は、サッシといえばアルミ製が主流でしたが、最近ではアルミと樹脂を組み合わせた複合サッシが市場シェアのトップを占めています。

アルミサッシ

アルミサッシは軽量でありながら、強度、耐候性、防火性に優れています。現在、サッシの主流はアルミサッシであり、一般住宅のほとんどがこの素材を採用しています。

メリット

耐久性が高い

サビや腐食に対して非常に強いです。

強度も優れており、シンプルな外観が多いのも特徴です。

・他の素材に比べて、コストが安価であるため、手に入れやすいです。

デメリット

断熱効果が低い

私が実際に悩んでいたポイントです。

・アルミは、熱伝導率が非常に高いため、断熱性が低いのが問題です。

湿気が一定以上あると、結露が発生しやすいため、注意が必要です。

最近の新築やリフォームでは、アルミサッシが結露問題で敬遠される傾向にあります。

スチールサッシ

スチールサッシは耐火性に優れていますが、サビや腐食に対する耐候性が低いため、現在では住宅用途にはあまり使用されていません。

メリット

耐火性が高い

公共施設や店舗の入口など、高い耐火性が求められる場所に使用されています。

・防火地域では、防火扉の使用が義務付けられており、その大半がスチールサッシです。

デメリット

扉が重くなる

・鉄製のため、重量があり、開閉時に力が必要です。

・重さの影響で、戸車が先に劣化してしまうことがあります。

・経年劣化によってひずみやサビが発生し、変形し、施錠がスムーズに行えなくなることもあります。

樹脂サッシ

樹脂サッシは塩化ビニール製であり、ドイツの企業が寒さを伝えにくく、断熱効果が高いという特性を活かして、省エネを目的として開発しました。

メリット

断熱性が高い

断熱性と気密性が非常に高く、寒冷地での使用に特に効果的です。

・アルミサッシに比べて、熱伝導率が約1000分の1という特性を持っています。

一般的なアルミサッシの家と比較して、室内温度が夏は2度低く、冬は4度高いという実験結果もあります。

結露が発生しにくい

・断熱性が高いため、冬季の冷気が室内に入りにくく、結露が発生しづらいのが特徴です。

結露を防ぐことで、カビやダニの発生を抑制することが可能となります。

防音効果がある

気密性が高く、断熱性に加え防音性も優れているため、外部の音を効果的に遮断します。

デメリット

強度保持のために重い

・樹脂はアルミほどの強度を持っていないため、強度を増すために厚みを持たせる必要があり、そのため重くなります。

・その結果、窓の開閉時には少し力が必要なことがあります。

樹脂は一般的に紫外線に弱いのではないでしょうか?

確かに、アルミと比較すれば弱いですが、実際には約30年間品質を保持できるレベルです。ただし、劣化が進むため、紫外線カット用の塗装などが効果的です。

最近では改良が進み、薄い厚みでも高い強度を持つ製品が登場し、重さの問題は解消されつつあります。

価格が高い

・アルミサッシに比べて、約1.5~2倍程度の価格になることもあります。

複合サッシ

複合サッシには、アルミと樹脂、およびアルミと木材2種類が存在します。基本的には、耐候性の高いアルミを外面に使用し、結露のしにくい樹脂や木材を内面に採用しています。

アルミと樹脂の複合サッシは、価格的にも人気で、徐々に市場シェアを拡大しています。

アルミ+樹脂 メリット

断熱性・耐候性の向上

・アルミサッシと比較すると、結露が少なくなる傾向があります。

・樹脂サッシのデメリット(紫外線劣化)が解消されます。

・アルミサッシのデメリット(断熱効果の低さ)が緩和されます。

・樹脂サッシと比べると、価格を抑え、重量も軽くなります。

アルミ+樹脂 デメリット

結露の発生

・結露は少ないですが、完全には防げません。

アルミ+木材 メリット

高い耐候性とメンテナンスフリー

・アルミサッシに比べて、結露が少なくなります。

・木製サッシのデメリット(メンテナンスの手間)が大幅に軽減されます。

・アルミサッシのデメリット(断熱効果の低さ)が緩和されます。

アルミ+木材 デメリット

価格が高い

・樹脂サッシと同様に、価格が高くなる傾向があります。

木製サッシ

現在のような金属製サッシが登場する以前は、木製サッシが主流でした。しかし、最近ではその人気が徐々に再燃し、製品数も増加しています。

メリット

結露が少ない

優れた断熱性を持ち、結露が発生しにくいのが大きな利点です。

木材特有の温かみ

・和室や洋室、どんな空間にも自然にマッチする魅力があります。

寿命が長い(メンテナンスが必要)

・適切なメンテナンスを施すことで、約100年ほど使用された事例も存在します。

デメリット

メンテナンスが必要

定期的なメンテナンスとして、塗装などが必要となります。

価格が高い

・材料の加工に手間がかかるため、その結果として価格が高くなります。

アルミサッシが普及する以前の木製サッシは気密性が低かったですが、最近の製品は格段に改善されています。
気になる防火性能については、約9社が防火認定を受けた木製サッシを販売しており、これらの製品であれば安心して使用が可能です。

価格

各サッシに組み合わせるガラスによっても価格は変動しますが、大まかな相場は以下の通りです。

アルミ製 < 複合(樹脂+アルミ)< 樹脂製 = 複合(木+アルミ)< 木製

アルミサッシは非常に安価でありながら強度があるため、非常に普及しました。その次に安価で、デメリットをある程度克服したアルミ+樹脂複合サッシが、現在の最も人気のある選択肢となっています。

サッシと光熱費の関係

夏の外気熱は、約70%が窓から侵入してくると言われています。断熱性が低いアルミサッシの場合、特にこの影響が大きくなります。逆に冬の季節には、熱が屋外に逃げてしまうため、部屋の温度が下がります。これにより、冷暖房のランニングコストが高くなるということになります。また、ヒートショック対策として脱衣所や浴室に暖房を入れる際には、光熱費が一層高くなることもあります。

安価なサッシを購入しても、その後の光熱費が増加してしまっては意味がありません。

まとめ

私の家では、予算に応じてアルミ+樹脂を主な選択肢としていますが、ヒートショック対策として浴室と脱衣所には樹脂製を使用しています。避けるべきサッシとは、予算を考慮しつつ、「結露が発生しやすいアルミサッシ」ということになります。

複合サッシ樹脂サッシ、木製サッシを選ぶことで、ランニングコストや修繕費が減少することが期待できるでしょう。

断熱性と気密性を重視し、ランニングコストも考慮した選択が最良の結果をもたらします。

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

計算は少々面倒かもしれませんが、予算内で最も効果的なサッシを選択してください。

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