写真データのバックアップの失敗と現在の対策
私自身、写真データのバックアップに関して多くの失敗を経験してきました。約25年前に400万画素のコンパクトデジタルカメラを購入し、旅行や日常の様々な瞬間を写真に収めていました。その当時は、SDカードだけでなく多様な規格の保存媒体が存在し、これらの規格が永遠に続くものだと信じて疑いませんでした。
しかし、時が経つにつれてカメラの保存媒体はほぼSDカードやmicroSDに集約され、以前の媒体に対応したカードリーダーは全く使えない状態に陥っています。そのため、古いデータを取り出すことができず、非常に困惑しています。
さらに、写真データをパソコンのハードディスクに移行していたのですが、運悪くパソコンが壊れてしまい、貴重な思い出が消えてしまいました。失敗の根本原因は、データの保管場所を一つに絞らず、多様な場所に散らばったままだったこと、そして、こまめにバックアップをとることを怠っていたことです。
20年ほど前に夢中になっていた趣味のスポーツの写真は、友人に撮影してもらいCDにコピーしてもらったため、無事に手元に残っていますが、それ以外のデジタル写真はほとんどが消え去ってしまった状況です。
私の写真データ管理方法
このような苦い経験を糧にして、今では1つのバックアップ方法に頼るのではなく、複数の手段を用いて写真データを保管しています。私の写真データ管理の手法は、ノートパソコンを利用して編集し、保存をパソコン内のSSD/HDD、DVD、そして印刷の3つの手段で行っています。
4.7GBのDVDには、デジタル一眼カメラで撮影した写真データが約180枚しか収容できず、データをコピーするためのDVDの枚数が増えてしまいますが、印刷と同様に信頼性の高い方法でデータを残すことが可能です。光ディスクの寿命は10~30年と非常に長いので、安心して使用できます。
多くの人が外付けハードディスクに頼っているかもしれませんが、実は外付けハードディスクの寿命は通常の使用で3~4年程度と短めです。ある時、写真データを外付けハードディスクにバックアップしようとしたところ、突然電源が入らず壊れてしまったことがありました。予兆もなく突然の故障により、バックアップしていた全ての写真データが消失してしまったのです。
有名な日本メーカー製であったにも関わらず、突然の故障が起きたことを今でも忘れられません。傷がつかないように保管すれば、DVDなどの光メディアは、予期せず壊れることも少なく重宝しています。実際に20年前にコピーしたCDの写真データは今でも問題なく閲覧可能です。
ただし、海外製の粗悪なDVDはすぐに読み込めなくなることが多いので、選択には注意が必要です。パソコンを持っていない方やスマホだけで操作している方には、写真データをクラウドストレージに保管したり、プリントサービスを利用するのも良い選択肢です。
それぞれのバックアップ方法のメリット・デメリット
「外付けハードディスク」
・メリット
- 非常に古くから存在しており、現在も多くの人に利用されている。
- 高速であり、大容量のデータを扱える。
- パソコンを買い替える際のデータ移行が非常に便利。
・デメリット
- 寿命が約3~4年と短い。
- 持ち運ぶにはサイズが大きい。
- 熱や衝撃に対して脆弱。
- 突然の故障が発生する可能性がある。
突然、予兆なしに壊れることがあるため、写真データの長期間の保存に外付けハードディスクだけを頼るのは非常に危険です。
「外付けSSD」
・メリット
- 読み書きの速度が非常に速い。
- ハードディスクよりも衝撃に強い。
- コンパクトで持ち運びが容易。
・デメリット
- 容量に対して価格が高め。
- 長期間の保管にはデータ消失のリスクがある。
「USBメモリー」
・メリット
- 携帯性に非常に優れている。
- 容量に対して非常にリーズナブルな価格。
・デメリット
- 小型であるため、紛失しやすい。
「CD/DVD/Blu-ray」
・メリット
- 数年単位での保存に非常に適している。
- 傷が付かなければ、物理的な破損が少ない。
- 寿命が10~30年と非常に長い。
- コンビニなどで手軽に入手でき、価格も安価。
・デメリット
- 傷が付くと読み込めなくなる。
- 海外製の製品には粗悪なものが多く、すぐに読み込めなくなることがある。
「クラウド上のストレージ」
・メリット
- インターネット環境があれば、どこからでもアクセス可能。
- 基本的な容量であれば無料で利用できることが多い。
- ファイルの共有が容易。
・デメリット
- ネット環境がないと利用できない。
- スマホから利用する場合、Wi-Fiがないと大量のデータ通信料が発生する可能性がある。
- 大きな容量を利用するためには有料となることが多い。
- クラウドストレージ自体に問題が生じれば、全てのデータが消失するリスクがある。
- 情報漏洩の危険性があり、安全とは限らない。
- 突然のサービス終了がある可能性も考慮する必要がある。
「印刷」
・メリット
- 写真として具体的に残すことで安心感が得られる。
- 保存媒体の状態を気にせずに済む。
- アルバムに収めることで場所を取らない。
・デメリット
- 印刷にはインク代や現像代がかかり、コストが発生する。
- 時間と共に色あせる可能性がある。
写真データのバックアップ方法について6つのアプローチを確認してきましたが、どれか一つに頼るのは非常に危険です。少なくとも2つ以上の方法を組み合わせて、写真データのバックアップを行うことを強くお勧めします。
まとめ
現在、多くの方がスマホと連動したクラウド上のストレージを利用していると思いますが、突然クラウドサービスが終了するリスクもあります。そのため、パソコンに保存したり、外付けハードディスクやDVDなどにもデータを保存するなど、重複したバックアップを取ることが重要です。
外付けハードディスクが故障することで、私のように大切な写真データを失う事態を避けるためにも、長期的な保存のためにハードディスクにのみ依存するのは危険です。DVDなどの光メディアは寿命が長く、写真を印刷することも含め、確実にデータを残す手段として非常にお勧めです。
これまでに紹介した6つのバックアップ方法の中で、自分に合ったものは見つかりましたか?大切な写真データが失われてしまうことがないよう、こまめにバックアップを行い、安心して思い出を残しましょう。
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