セリアやダイソー、キャン★ドゥ、ミーツなどの100円均一ショップは、全国各地に急速に広がりを見せています。これらの店舗は、多くの場合、スーパーやショッピングセンターの一角に位置しており、私たちの身近なお店として利用されることが増えています。
日用品や食品、さらには文房具まで、さまざまな商品が取り揃えられています。100円という手頃な価格で、必要なものを手に入れられることは非常に便利で、買い物の時間を短縮することにもつながります。このため、子供から高齢者まで、あらゆる世代の人々にとって、現代社会における頼もしい味方となっています。
「100円でこんなに良いものが手に入った!」という満足感を得ることも多々ありますが、実際には商品のクオリティにはばらつきが見られます。中には、100均で購入することで不満を感じてしまうような、おすすめできない商品も存在します。
こどもに買ってはいけない100均文房具とは?
コンパス
定規
これらは学校での学びにおいて、必須の文房具です。100円で購入できれば非常に助かりますが、なぜこれらを購入する際には注意が必要なのでしょうか?
コンパス
コンパスは、その名の通り円を描くための道具です。小学校の3年生から使用が始まりますので、8歳や9歳の子供たちが使いやすいものであることが求められます。定規を使って描く円の半径の大きさにコンパスを調整し、針を円の中心に置いて回す必要がありますが、100均のコンパスでは、円を描いている最中に脚が動いてしまうことがしばしばあります。
一定の大きさを保たないと、きれいな円を描くことが難しくなります。また、針の長さも注意が必要です。針が長すぎると安定性を欠き、描いている最中にコンパスが揺れてしまい、歪んだ円が出来上がってしまいます。安全面から考えても、短い針の方が安心ですし、重心が下に作られているものの方が描きやすくなります。
100円のコンパスにはデザイン重視のものも多く存在し、見た目だけで選ぶと、実際に使ってみた際に使いにくく感じ、円を描くのが難しくなり、算数の時間が嫌になってしまう可能性もあります。子供は大人のように力加減やバランスを調整するのは難しいものです。特に初めての道具であればなおさらです。
このような背景を考慮に入れると、どのような観点でコンパスを選ぶべきかが重要となります。せっかく安く購入したのに、ちゃんと描けずに結局もう一つ買わざるを得ない状況になってしまうと、時間もお金も無駄になってしまいます。何よりも、「自分は下手なんだ」と子供が無用に落ち込んでしまう時間が生じるのは避けたいところです。
コンパスは頻繁に購入するものではありません。このようなロスを避けるためにも、学習用のコンパスは100均のものよりも、学童用のメーカー品や機能性を重視したものを選ぶことをおすすめします。文房具店や大きめのスーパーの文具コーナーで、質の良いものを見つけることができます。
コンパス鉛筆用 クツワ CP206(コンパス 鉛筆 小学生 文房具)
文房具店で目にすることができるコンパスは、つまみの部分が使いやすいように工夫されていたり、針の部分がシャープペンのように内側にしまうことができたり、シャープペンシルと鉛筆を入れ替えられるタイプなど、さまざまな機能を備えたものがあります。
クツワ/安全コンパスハリノック(鉛筆) ブルー/CP212BL
シャープペンシルタイプは、芯を削る必要がないため、常に尖った先端で描くことが可能です。
コンパス ペンパス シャープ芯タイプ PENPASS ペンパス ペン型コンパス
同じ円を描くという役割ではありますが、機能は多岐にわたります。100円よりは価格は高くなりますが、子供が円をきれいに描きやすいように工夫された商品で、自分の好みに合った機能を持つものを選ぶことができれば、より学習が楽しくなることでしょう。
定規
定規についても、コンパスと同様の理由が当てはまります。定規の目盛りは一見同じに見えるかもしれませんが、実際にはミリ単位でのズレがある商品も存在します。
目盛りのズレが無関係で、単に直線を引くだけであれば問題は少ないですが、何かを作成したり、集団で制作活動を行ったりする際にズレが生じると、修正が非常に大変になります。せっかく完成させたにもかかわらず、ガタガタの仕上がりになってしまうこともあるでしょう。
その結果、子供たちは自分がうまくできなかったことで悲しむことになってしまいます。定規もコンパス同様に、子供にはしっかりと精巧に作られたものを与えてあげることが理想的です。
定規は小学2年生、つまり7歳や8歳の子供たちが学ぶ道具です。まだ力が弱く、複数の動作を行うことに不器用さを感じることが多い年代です。
定規を使って線を引く場面では、定規を押さえ、目指す目盛りまで線を引くという一連の動作が必要です。文具メーカーによっては、ズレにくくなるような工夫を施した製品も販売されています。
ソニック/ナノピタ キッズ 直線定規 15cm /SK-7880
0の目盛りが定規の端からどれだけ離れているかも、使いやすさに大きく影響します。0の目盛りが端にある定規の方が、直感的に使いやすいと感じるでしょう。
100円より価格は高くなりますが、子供の苦手を理解し、しっかりとサポートしてくれる製品を選ぶことで、安心して使える道具を手に入れることができます。使い心地が良い道具は、算数の学習だけでなく、工作など多様な場面で使用したくなるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
身近で手軽に利用できる100円均一ショップは、非常に便利です。しかし、その価格からはお得に見えるものの、子供が正確にものを測ったり、円を描いたりするには安定性に欠ける商品が多いことが懸念されます。
道具のせいで「自分はうまくできない」と感じてしまう体験は、子供の自信を失わせる要因になりかねません。それでは本末転倒です。
しっかりとした道具で、しっかりと学習してもらいたいものです。購入して後悔したり、使って不満を抱いたりするのは、その商品が私たちの求める役割を十分に果たさないときに感じるものです。
不満を感じた後に再度購入することになれば、100円で済んだと思っていたものが、結局は安くはなくなってしまいます。お金だけでなく、探すためにかかる時間のロスも避けるべきです。
使用感が良い商品は長く使えますので、子供が使うコンパスや定規は100均ではなく、機能性や使いやすさを考慮し、しっかりと選び抜いて購入することをおススメします。
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